2013年11月20日(水)~21日(木) 秋葉原UDXシアターにて

2013年11月20日(水) 【 国際3D協会アワード表彰式2013 】


I3DS-Jは設立以来、良質な3D作品へ贈られる ルミエール・ジャパン・アワードを実施してきました。本年度は新たな表彰部門 グッドプラクティス・アワード を設置し、当該分野の普及・発展への寄与が期待される取り組みも表彰・公表いたしました。本表彰式では、グッドプラクティス・アワードの受賞者による講演や、ルミエール・ジャパン・アワード受賞作品のダイジェスト版の3D上映を行いました。

■ オープニング

I3DS-JおよびI3DS本部の会長がそれぞれ登壇し、3DU-J2013の概要やI3DSの最新の動向を紹介しました。

登壇: 河合 隆史(I3DS-J会長), ジム チャビン(I3DS 会長)


■ 国際3D協会グッドプラクティス・アワード2013

グッドプラクティス・アワードとは、当該分野の普及・発展への寄与が期待される、3Dの特性に着目・活用した取り組みを表彰するために新設されました。記念すべき第1回は、以下の本賞2件、奨励賞2件に贈られ、本賞の受賞者にはそれぞれの取り組みについて、ご講演もいただきました。

● 本賞 「3Dテレビ視聴時の疲労に関する評価」
超臨場感コミュニケーション産学官フォーラム
3D映像評価WG
登壇:安藤 広志
(独立行政法人 情報通信研究機構)
<講演概要>
3Dテレビを視聴する際に生じる疲労の現状を明らかにするため、市販されているシャッター眼鏡方式3Dテレビを1時間程度視聴したときの疲労について、成人500名を対象に視聴条件を変えて評価した。本講演では、3D眼鏡の有無、視聴位置等が疲労に与える影響を検討した主観評価・客観評価の実験結果を紹介する。

● 本賞 「3Dコンテンツの教育応用への取り組み」
株式会社 メタ・コーポレーション・ジャパン
登壇:高沖 英二
(株式会社 メタ・コーポレーション・ジャパン)
<講演概要>
3Dは教育に必要不可欠な要素である。立体形状をよく知っている物については2D像からでも頭の中で3D情報を補って正しく認識できる。教える側はよく知っているので、2D像を見せれば、学習者も自分と同様に理解できていると錯覚しがちである。教育現場に3Dがなかなか普及しないのは、この錯覚が影響していると思われる。本講演では、初めて見る立体物を2Dで見た場合と3Dで見た場合の差を紹介する。

● 奨励賞 「3Dキャラバン 土石流災害対策の啓発」
一般社団法人 兵庫県治山林道協会
登壇:太田 高正
(一般社団法人 兵庫県治山林道協会)

● 奨励賞 「3Dコンテンツの作成・鑑賞の啓発」
ステレオクラブ東京
登壇:ステレオクラブ東京


■ 国際3D協会ルミエール・ジャパン・アワード2013

ルミエール・ジャパン・アワードは、国内で制作・公開された優れた3Dコンテンツを表彰することで良質な3Dコンテンツの拡大と品質向上を目的として、2011年より行われています。本年度の受賞作品は、当日、会場にて発表されました。受賞作の一覧は、ルミエール・ジャパン・アワード 2013のページでご確認いただけます。




2013年11月21日(木) 【 3D ユニバーシティジャパンセミナー 】


3Dユニバーシティ ジャパン セミナーは、I3DS-Jによるイベント型の教育・啓発活動です。2013年度も、国内外の話題作の監督やプロデューサを招聘し、3D上映を交えながら最前線の技術やビジネス動向をお話しいただきました。

「アニメーション映画『009 RE:CYBORG』における3D立体視表現」

石井 朋彦
(株式会社 プロダクション・アイジー)

<セミナー概要>
日本ではまだ数少ない、長編3DCGアニメーション映画市場において、日本独自のキャラクター表現を追求した『009 RE:CYBORG』。本作は、本格的な3D立体視アニメーションとして劇場公開され、話題となった。本セミナーでは、企画・製作の成り立ちから映像制作、最終的な劇場公開に至るまでの流れを語る。

「『キャプテンハーロック』制作の全容」

荒牧 伸志
(アニメーション監督,メカニックデザイナー)
三田 邦彦
(株式会社 キュー・テック)
阿部 由美子
(株式会社 キュー・テック)

<セミナー概要>
本年9月7日に公開された3DCGアニメーション大作『キャプテンハーロック』。荒牧伸志監督と日本屈指の2D-3D変換技術を誇るキュー・テックから三田邦彦氏、阿部由美子氏のS3D監督と迎え、「3Dを意識したカメラワーク・レイアウト」、「2D3D変換を選んだ理由とその効果」、「5%のステレオレンダリングカット」、「映り込みを意識したマルチパス素材について」、「2D3D変換のワークフロー」等々、本作品の制作・技術について解説する。

「Making 3D Matter - 『ゼロ・グラビティ』の制作を通して」

アダム メイ
(Vision3,Head of Production)

<セミナー概要>
本年10月4日より全米で公開された『ゼロ・グラビティ(Gravity)』は、世界規模で3Dビジネスの記録を築こうとしている。本セミナーでは、英Vision3のHead of Productionであるアダム メイ氏が、「ゼロ・グラビティ」などで活用されたユニークで奥深い3D映画へのアプローチと、将来へ向けた課題について紹介する。
逐次通訳: 神田 清人 氏 (株式会社ニューサイトジャパン)


協力 オートデスク株式会社